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小さな部屋から(53)~終話




加寿が人魚の国へ行き、帰る事なく3年が過ぎた

その間、小春は毎日

恋待浜のベンチで加寿の帰りを待った

そんな小春の想いが叶うことなく3年・・・

隣に越して来た、不思議な浜松さん夫婦

夫の来夢さんはラーニーで、奥さんの来未さんはグーミー

そう確信していた小春

そして、来夢さんの中には加寿が・・・

それも、確信してはいた

が、どうする事も出来ずにいた

浜松さんに話すことすら出来なかった

そして、来夢に異変が起こる事も無かった


3年が過ぎた翌日

この日も、仕事を終えた夕暮れ

浜のベンチに座り海を眺めていた

夕日が海に少しだけ沈もうとした時だった

長く続く砂浜の向こうが騒がしかった

小春は、胸騒ぎがし

騒がしい方へ向かった

そこには、何かを中心に人が集まっていた

人の隙間から、中心を覗くと

そこには、人が倒れていた

「カズン!」

咄嗟に、叫び

人混みを掻き分けた

倒れている人の顔を見て涙が溢れ

小春も、そこに倒れるようにしゃがんだ

加寿を抱きしめ名前を呼ぶが反応は無い

何処からか、救急車のサイレンが近づいて来た

誰かが呼んだのだろう

名前を呼び続ける間に救急車が着いた

加寿は、救急隊員に心臓マッサージをされ

何とか、命をつなげた

救急車に小春も乗り込み病院に着いた


ベットで眠る加寿

命はあるが、目を開ける事はなかった

ベットの横に座り、抱きしめるように眠ってしまった

翌朝、カーテンから差し込む光に目を覚ました小春

加寿の瞼が僅かながらに震えた

「カズン」

そっと瞼を撫でた

すると、加寿の瞼が少しづつ開いた

小春の瞳からは涙が・・・

「カズン、やっと会えたね!」

「俺、生きてるんだ

 そして、小春がいる」

嬉しそうに、加寿が言った


その日の夕方、加寿は退院した

小春は、この事を浜松さんに伝えようと向かった

チャイムを鳴らすが返答が無い

そっと、ドアを開けると鍵が掛かっていない

「はままつさん~」

中に入ってみた

だが、そこには何も無い

人が住んでいた気配すら無い

呆然とした小春は家に戻り加寿に話した

「きっと、浜松さんは人魚のラーニーとグーミーだよ

 グーミーが、言ってただろ

 人間になれるけど、3年の命だと・・・」

そして、ラーニーが無くなり、

加寿が戻って来たのだ

ふたりは、恋待浜に向かっていた

小春が、一人で3年待ち続けたベンチに

今日は、ふたりで座っていた

ふたりが無言で見つめる先は海

人魚の国・・・

そんな、海面に魚の尾のような物がふたつ見えた気がした

ふたりは、見つめ微笑んだ







最後は、少しだけ長くなりましたが
一応、これで終わりです
次も、懲りずに連載モノを書いてみようかと




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No title

3年て、恋するふたりには長い日々だったことでしょうね。
でも、会えて、ほんとうに良かったです。

人魚の二人も、人魚の国に戻れたんですね。
よかった・・・。

連載、ありがとうございました。

No title

なんとか、終わらせる事が出来ました。
意味なく、車の中で雪に埋もれた窓を撮ってから始まり
連載して、途中でストーリーが浮かんできて
気が付いたら10ヶ月も続いてました。
もっと早く終わる予定でしたが・・・
また、お話考えますかね!

No title

最終話までたどり着きました^^
連載お疲れ様。
新しいお話、またぽちぽち読ませていただきます^^
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