岩太郎の枝垂れ桜（岐阜県下呂市）僕はあの日
君を誘った
君にも、
あの桜を見て欲しかった
君は言っていた
桜なんて
どこでも咲いていると・・・
そんな、遠くに行かないでも・・・
違うんだ
一本、一本が人と同じように
そして、老木ほど味があって
がんばって、毎年咲いてる
僕にも、元気を与えてくれる
だから、
また来年も
違う桜に合わないと、と思う
それまで、いろんな事を頑張ろうって・・・・
そんな桜を見て感動して欲しいと思った
一緒に感動したいと思った
僕らは、婚約していたから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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長野県伊那市南禅寺の写真の記憶
微かな記憶
今まで、悟志が送ってくれた写真を
もう一度見てみた
どの写真を見ても思い出すことが出来ない
ただ、
一度も行った事がないと思えない
懐かしような感覚
考えば考えるほど分からない
悟志、貴方は誰？
六道の堤（長野県伊那市）真希、
僕が生きていく為に
必要な人だった
大げさな表現だけど
そんな風に思っていた
日本列島を、
桜の開花を追いかけて旅していた時
君に出会った
桜が咲く春
それだけの為に生きているようなものだった
春以外の季節は
何をするにも気力なく過していた
君に出会い
夏や秋、そして冬も
生きている気がするようになった
真希、
君の為にも生きていなくてはと思った
だけど・・・・・
だから、君には生きていて欲しい
僕の命と引換えても・・・
祇園白川（京都市）僕と君は
もっと、昔に出会っていた
君が忘れているだけ
僕は
君の失われた記憶を・・・・・・・・
あの日、
君を見つけたのは偶然なんかじゃなかった
君が、
ここに来る事を知っていた
君が、
なんとなく来たんじゃんくて
僕が、
君を引き寄せた
君と僕の
もうひとつの運命の出会いだから・・・
もう君を離したくない
もう君に名前を忘れさせない
